事案の概要

被告人は会社員であったが、仕事のストレスから、繁華街で出会った売人から覚せい剤を購入して使用するようになり、しばらく後には、月1回程度、自宅で妻とともに覚せい剤を使用するようになった(使用期間は1年程度)。

被告人には前科前歴ともになし。夫婦揃って逮捕されたが、夫婦には学齢期の子供が3人いた。

経過

被告人の逮捕を知った勤務先会社の社長が、被告人を解雇せず、今後も引き続き雇用して、今後は何でも相談に乗ることを申し出て下さった。会社の社長にはその旨の上申書を書いてもらうとともに、裁判でも情状証人として出廷して、被告人及び妻の今後の監督を誓約してもらった。
なお、夫婦での覚せい剤の共同使用ということで、裁判官から被告人に対し、本当に覚せい剤をやめられるのか、厳しい追及があったが、被告人も妻ともに「もし今後どちらかが誘惑に負けそうになったら、その時は離婚という決断をします」と誓約した。

本事例の結末・結果

被告人には懲役2年6月・執行猶予4年の判決が言い渡され、夫婦揃って子供達のもとに帰ることができた。