担当した事件において、被告人から、「これまで刑務所に行ったことはないが、10年くらい前に執行猶予判決を受けている。今回も執行猶予がつく可能性があるか」との質問を受けました。

刑法上、執行猶予をつけることができるのは以下の場合です(質問の趣旨から執行猶予中の場合は除いています)。
①今回の刑が3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金である。

②以前に禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けたことがない。
②´以前に禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けたことがあっても、出所してから5年以内に禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けたことがない。

「禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けた」ということは刑務所に行ったことまでを意味するものではないため、執行猶予判決を受けた場合にも「禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けた」ことになります。

他方、執行猶予を取り消されることなく執行猶予期間が経過した場合には、執行が猶予されていた刑の言渡しの効果が将来に向かって消滅するとされており、その後については「禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けた」ことがないことになります。

ややこしい話になってきました。
執行猶予判決を受けた直後の時点では「禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けた」ことがあるため、上記②には該当しないのですが、執行猶予を取り消されることなく執行猶予期間が経過した後には、「禁錮以上の刑に処する旨の判決を受けた」ことがないということになり、上記②に該当するようになります。

被告人は10年くらい前に執行猶予判決を受けているが刑務所に行ったことがないということですので、執行猶予を取り消されることなく執行猶予期間が経過したものと考えられます(執行猶予期間は最長5年です)。
その場合、上記②に該当するということになりますので、上記①を満たすかという問題は残りますが、法的には今回も執行猶予がつく可能性があるということになります。

なお、法的に執行猶予がつくかという問題と実際に執行猶予がつくかという問題は別問題ですので、事案に応じた判断が必要となります。


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