前文部科学省局長の方に対し、東京医科大学が、私大支援事業の対象校に選ばれるよう便宜を依頼し、前局長の息子を不正に合格させたという疑惑に関し、前局長の方が受託収賄罪で起訴されたという報道がなされています(毎日新聞 ネットニュース 2018年8月7日 15時55分)。

この点、収賄罪は、公務員が職務に関してわいろを受け取ると成立するのですが、わいろは、親族を大学に不正合格させてもらうとか、異性との交際をあっせんしてもらうとか、料亭で接待してもらう等、お金でなくても構いません。

また、公務員の職務に関する対価でなければ、わいろにはなりません。公務員が大学に親族を不正合格させてもらったとしても、例えば、お金を払った見返りに親族を不正合格させてもらったのであり、不正合格が職務に関する対価でないのであれば、不正合格はわいろにはなりません。

上記の報道では、前局長の方が起訴内容を否認し、不正合格がわいろにあたらないと認識していたと主張する可能性があると伝えられています。前局長の方が、どのような主張をされるのか、今後の裁判に注目したいと思います。