紛争の内容
電車内での痴漢で現行犯逮捕された依頼者が、示談交渉による解決を希望しました。依頼者は、犯行の一部について認める形で示談交渉を進めてほしいと述べ、一部については否認したいと希望しました。
交渉・調停・訴訟などの経過
犯行を一部認め、一部を否認するという依頼者の供述に不合理な点が無いか、電車内の再現実験をして確認しました。そうしなければ、示談交渉において、被害者から不合理な供述であると非難されてしまう可能性があるためです。再現実験をした結果、依頼者の供述には合理性が認められましたので、その供述を被害者に伝え、示談金の支払いを提案したところ、被害者が、依頼者の罪を許し、被害届の取り下げをするという内容で示談が成立しました。
本事例の結末
起訴猶予という不起訴処分になり、依頼者には前科が付きませんでした。
本事例に学ぶこと
依頼者の供述に不合理な点が無いか、再現実験をして、十分に確認することを学びました。