紛争の内容

駅で酔っ払って盗撮をした方が逮捕されました。この方は、5年ほど前から盗撮行為を行っておりました。ご家族の方が当事務所に依頼をして、早期の釈放に向けた活動を希望しました。

交渉・調停・訴訟などの経過

逮捕された方から聞き取りをし、
・盗撮をしたこと
・被害者の方の名前・住所・電話番号を知らず、顔を憶えていないこと
・犯行現場である駅は自宅や勤務先の最寄り駅ではなく、普段利用しないこと
・今後の捜査機関の捜査への協力を約束すること
・勤務先は3人しか従業員がおらず、自身が釈放されて職場に復帰しなければ、近日中に予定している事業の遂行が困難になること
・再犯防止のために精神科へ通院すること
を記載した誓約書を作成しました。この誓約書には、逮捕された方が署名押印をしました。

また、逮捕された方の妻から聞き取りを行い、
・再犯防止のために、逮捕された方と自宅で一緒にいるときは様子を見守ること
・逮捕された方が仕事を終えたときには自身に連絡をさせ、まっすぐ家に帰るようにさせること
・精神科へ通院をさせること
を記載した、身元引受書を作成しました。こちらの書類には、妻が署名押印をしました。

さらに、逮捕された方の勤務先の名刺と勤務先が主催する事業を記載するホームページの写しを用意し、逮捕された方が速やかに職場復帰をする必要があることを説明する資料としました。

以上の書類と資料を検察庁に提出し、被害者の方に接触をして証拠隠滅したり、逃亡をしたりする可能性がなく、速やかに職場復帰をしてもらう必要があることを説明しました。

本事例の結末

逮捕の翌日に釈放されました。

本事例に学ぶこと

証拠隠滅の可能性が少ないという事件の性質、家族による見守り、治療を受けて再犯を防止する姿勢、及び、本人の職場復帰の必要性を説明し、早期の釈放を実現する方法を学びました。

弁護士 村本拓哉