先日、カルロスゴーンさんが、裁判所に対して自身の勾留について理由を開示するよう請求しました。この請求を勾留理由開示請求と言いますが、この手続きをするのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

まず一つは、この手続きでは、勾留されている人及び弁護人が、裁判所に対して質問ができます。この質問をしても、捜査上の秘密を理由に裁判所が答えないケースもあるようですが、捜査の進捗状況及び捜査機関の収集証拠が推測できる場合もあるようです。

もう一つは、勾留されている人及び弁護人が、裁判所に対して意見を述べることができます。そして、その意見陳述の内容が調書化されることで、事件についての勾留されている人の言い分(無罪主張など)、及び、違法又は不当な取り調べ状況等を証拠に残すことができます。

さらにもう一つは、勾留理由の開示が公開の法廷で行われることにより、接見等禁止処分をうけた交流をされた人が、家族や友人・知人の方と顔を合わせることができる、というメリットもあります。