紛争の内容
ご依頼者様は、面識のない相手の体に触れてしまったことから、不同意わいせつ罪の被疑事実で警察の捜査を受けることとなりました。逮捕はされていなかったものの、警察からの呼び出しにおびえ、日常生活や仕事に大きな支障を来している状態でした。
ご依頼者様は、今後逮捕される可能性や自身が受けることになる処罰の見通しに強い不安を抱いており、もし逮捕されれば自身のみならず家族の生活まで大きく狂わせてしまうことを何より心配されていました。

弁護活動の内容
ご依頼者様は、逮捕の可能性や処罰の見通しについて相談したいと、まず電話でのご相談をされました。電話でのご事情から、早期に弁護士が介入すべき事案であると判断し、来所のうえでのご相談を経て、正式に弁護人としての選任をお受けすることとなりました。
弁護人として着手したのは、被害者との示談交渉です。適正な示談金額での早期解決に向けて、ご依頼者様に金銭面での協力をお約束いただいたうえで、直ちに弁護人選任届を警察署に提出し、被害者への連絡の取次ぎを依頼しました。あわせて、捜査段階においても、ご依頼者様に不利な内容の供述調書が作成されることのないよう、取調べへの対応についても随時アドバイスを行いました。

本事例の結末
交渉の結果、被害者との示談を成立させることができました。示談書には、示談金の支払いとあわせて、被害者がご依頼者様を「許す」旨の文言(宥恕文言)を盛り込むことができ、これが不起訴処分に向けた有力な材料となりました。
その後、警察・検察に対する働きかけも功を奏し、検察庁から不起訴処分通知書を受領し、無事に不起訴処分を獲得することができました。

本事例に学ぶこと
弁護士が早期に事件へ介入すること自体が、逮捕を回避するうえで有効に働きます。弁護士が示談に向けて動く意向を明確に示すことで、身柄を拘束する必要性を減少させることができるためです。
また、示談交渉に着手する前の段階から、警察・検察に対して不利な内容の供述調書を作成されないよう助言を行ったことで、心証を害するような調書が作成されないまま手続きを終えることができました。
被害者のいる事件においては、示談の成立が最も重要な要素であり、これを実現できたことで不起訴処分がほぼ確実なものとなりました。弁護士のアドバイスを受けながら事件に対応すること、そして弁護士が早期に示談交渉にあたることは、日常生活を守るうえで極めて重要であるといえます。

弁護士 遠藤 吏恭
弁護士 小松原 柊