事案の概要
会社を経営している、その営業のため被害者の自宅を訪問したが、些細なことから言い合いとなり、手を振り払った際に腕が被害者の顔に当たってしまった、その場で警察を呼ばれ、現在、傷害事件として在宅で捜査が進んでいる、とのご相談でした。
被害者の怪我の程度は軽いものでしたが、刑事処罰を受けてしまうと会社の業務にも支障が出るということでしたので、示談交渉の代理人として受任しました。
活動内容
早速、被害者と連絡を取り、謝罪の旨を伝えるとともに示談の可能性について確認を行いました。
被害者としても早期に示談を行い本件を解決したいとの要望を持っていましたが、高い示談条件を希望していたため、その折合いがつくかというところが検討課題となりました。
本事例の結末
示談条件について何度もやり取りを重ねたところ、当初の示談条件から100万円を減額した条件で示談が成立しました。示談条件には被害届の取下げを含めることができたため、被害届の取下げについてはこちらが被害者の代理人となり捜査機関に被害届の取下げを行いました。
しばらくした後に検察官から不起訴とする旨の連絡があり、無事、事件終了となりました。
本事例に学ぶこと
日常の些細なことが刑事事件までに発展する場合があります。
刑事処罰を受けてしまうと業務上の資格に影響するという場合もありますので、被害者との間では可能な限り示談交渉を行い、刑事処罰がなされないよう行動をしていくことが重要となります。
弁護士 吉田 竜二